太陽光発電投資の基礎知識 太陽光発電投資における入札制度の仕組み

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太陽光発電投資の収益に影響大!?入札制度と改正FIT法とは

太陽光発電投資において売電額は極めて重要。2017年4月に施行された改正FIT法により、一部の事業者に対する入札制度が始まりました。そこで、今回は入札制度の仕組みなどについて考えてみましょう。

改正FIT法や太陽光発電事業の入札制度は、どうして必要だったのか

そもそも「FIT」とは、「再生可能エネルギー固定買取価格制度」を意味しています。そして2017年4月、それに関連する「改正FIT法」が施行され、太陽光発電事業を含めた、再生可能エネルギー事業に伴う仕組みや制度が一新されました。

法改正の背景には、2012年にFITが開始されて以降、太陽光発電投資の人気が高まり、急速に太陽光発電設備が増加したことがあります。しかしその結果、再生可能エネルギーとして太陽光発電ばかりが増えてしまったり、電気の買取費用の高まりが再エネ賦課金という形で国民の電気料金の増加に繋がったりと、様々なトラブルや課題が発生してしまいました。

そこで、太陽光発電事業者の認定基準を見直したり、価格決定の方法を変えたりと、再生可能エネルギー問題に対して、抜本的な解決に取り組む必要が生じたのです。

改正FIT法で変わった電気の買取価格!入札制度の仕組みとは

経済産業省の外局である資源エネルギー庁が2016年10月に発表した、改正FIT法に伴う資料「入札制度について(資料7)」の中で、再生可能エネルギーの入札に関して説明がされています。内容を要約すると、以下のようになります。

  • 入札制度の対象になる発電事業区分に関しては、調達価格を入札により決定する。
  • 入札の参加には、事前に「再生可能エネルギー発電事業計画書」の提出が必要。
  • 事業計画書によって入札参加資格の有無を審査される。
  • 入札では、安定的かつ効率的に供給可能な1kWh当たりの価格と発電出力を提示。
  • 最安価格を示した事業者から順に、入札全体の募集容量に達するまでの者が落札者となる。
  • 落札者だけに、事業者としての認定取得の権利が与えられる。

つまり、さらに分かりやすく言いかえるとすれば、以下のようになります。

  • 発電事業の内容によっては、入札を通してでないと電気を買いません。
  • 入札をして、電気を最も安く売ると言った人から、順番に電気を買います。
  • 必要な電気量が集まったら終わりです。買われなかった人は次の入札まで待って下さい。
  • 入札に参加するには、先に事業計画書を出して、審査に合格する必要があります。

かなり大雑把なまとめ方ですが、入札制度の仕組みとしては、基本的に上記のような内容になります。 要するに「入札制度」とは、事業者同士による“価格競争”です。

しかも、入札制度については、もう一つ極めて重大な事実があります。それは、「価格の上限」が決められているということです。そして、第1回目の入札である2017年度入札において、それは「21円/kWh」と定められました。

入札の対象はどうやって決まるのか

さて、既に太陽光発電投資をしている人、またはこれから始めようと考える人にとって、「入札対象となる基準」は恐らく最大の関心事の一つでしょう。

これに関しては、一般社団法人「低炭素投資促進機構」が2017年6月に公開した「入札実施要綱平成29年度版」に、募集容量や入札上限価格などと合わせて詳しく記載されています。

平成29年度の入札における募集内容

  • 発電設備の区分:2,000kW以上の太陽光発電設備が入札対象
  • 募集容量:“平成29年度の入札”では合計500MWの太陽光発電設備を募集
  • 供給価格上限額:入札の上限価格は21.00円/kWh
  • 調達期間:20年間

※参考資料:一般社団法人低炭素投資促進機構「入札実施要綱平成29年度版」

※参照URL:https://nyusatsu.teitanso.or.jp/servlet/servlet.FileDownload?file=00P7F000000IbjF

つまり、2000kW(2MW)以上の太陽光発電設備を有する事業者は、「21円/kWh」以下の価格で入札に参加しなければならず、また参加条件として、事業計画書の提出による審査と、手数料や保証金の支払いが義務づけられたのです。

太陽光発電の入札はドイツが先輩!ドイツの入札制度とは

再生可能エネルギーに対する取り組みや入札制度に関しては、ヨーロッパの国々、特にドイツやフランスなどが先進国となっています。

例えば、ドイツで2017年に改正された法律(EEG2017)では、入札対象(太陽光発電)の下限が、従来の「1000kW」から「750kW」となりました。これは、日本の基準の半分以下です。

しかし、ドイツでも入札制度についてはまだまだ意見が分かれており、日本でもどういう仕組みが最適なのか、さらなる議論と考察が求められることは疑いありません。

まとめ

改正FIT法により2000kW以上の太陽光発電が入札対象となりましたが、それ以下についても影響がないわけではありません。また、条件が再び見直される可能性も十分あり、今後の動向には一層の注意が必要です。