太陽光発電投資の基礎知識 太陽光発電投資の投資効率を上げる方法とは

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太陽光発電投資の成功にはバランスの見極めが重要

太陽光発電投資においては、大規模な発電所を設置したからといって必ずしもプラスになるとは限りません。むしろ、いかにして効率よく収益を上げるかというバランスの見極めや計算こそが、太陽光発電投資を成功させる鍵と言えるでしょう。

太陽光発電投資の「利回り」と「投資効率」

太陽光発電投資における収益を考える上では、初期費用(投資総額)と、発電した電気を売ってられる売電額のバランス(利回り)が重要です。

しかし、実際の利回りを計算する上で、単にカタログに記載されている数字と、事業開始年度における買取価格だけに注目するのは危険です。また、既に太陽光発電投資を始めている人にとっても、状況に応じて設備を増設するなどして、結果的に利回りを向上させる方法があるとすれば一考の価値があるでしょう。

一般的に投資における「利回り」と「投資効率」とは、簡単に言えば以下のように表せます。

利回り=年間利益÷投資総額×100(%)
投資効率=(投資した場合に得られる利益-投資しなかった場合の利益)÷(初期費用+追加費用)

つまり、「利回り」が投資総額額に対する利益の割合だとすれば、投資効率とは“投資を行った場合と行わなかった場合”における収益の“変化率”だと言えます。

追加費用がかかっても、結果的に得られる利益の合計が増えるなら、その追加投資は無駄でなく、投資効率は高いと言えます。

太陽光発電投資の投資効率を上げるには?

太陽光パネルの選び方

太陽光発電投資において投資効率を計算するポイントの1つは、どの程度の発電規模にするかということでしょう。発電力を大きくすれば売れる電気の量も増える為、一見すれば利益は大きくなります。しかし、発電規模の大きな発電所を設置する場合には、土地の取得費や施工費などの初期費用もかさみますし、2017年4月施行の改正FIT法によって、発電規模に応じた電気の買取価格も改定された点も考慮する必要があります。

発電規模が同じであれば、発電効率の良い太陽光パネルを設置する事で発電量を増やすことができます。買取価格が固定である以上、事業者としてはより安価で発電力が高く、狭い土地でも多く設置できるパネルを見つけたいところ。

ただし、ここで注意しなければならないことは、カタログに記載されている「変換効率」が、必ずしも「投資効率」に比例するとは限らないということです。

具体的に考えてみましょう。仮に、ある土地にパネルを10枚設置するとします。そしてパネルには、変換効率が10%高いパネル(2万円)と、普通のパネル(1万8千円)があります。トータルの発電力は「10%×10枚=普通のパネル1枚分」の差しかないにも関わらず、変換効率の良いパネルを10枚買った際の金額(20万円)が、普通のパネルを“11枚”買った時の金額(19万8千円)よりも高くなってしまいます。

パネルが10枚でも11枚でも、メンテナンス費に大きな違いはありません。だとすれば、土地面積に余裕があるのなら、むしろ最初から普通のパネルを11枚買った方がお得です。ただし、屋根の上など面積が限られている場合は、変換効率の高さを重視すべきケースもあり得ます。

この他にも、パネルの性能を十分に発揮できる環境は欠かせません。仮に安価で変換効率も良いパネルを購入できたとしても、そもそも太陽光が満足に吸収されなければ、それは宝の持ち腐れです。適切な角度調整や設置の仕方を行うことが、太陽光発電投資の秘訣とも言えるでしょう。

また、パネルの耐用年数やメーカー保証期間も重要なポイント。太陽光発電投資の場合、初期費用の回収には10年以上かかると言われますが、発電そのものはその後も続けられます。むしろ、そこからが利益を得る本番とも言えるでしょう。だとすれば、安定した性能を維持できる期間が長いパネルの方が、最初の費用こそ高くとも、最終的にはお得だと考えられます。

パワーコンディショナーの容量と、パネルの過積載

太陽光パネルで発電した電気は、必ずパワーコンディショナー(パワコン)という機械によって直流から交流へ変換しなければなりません。何故なら、電気は交流しか売れないからです。ここで重要なことは、太陽光パネルにそれぞれ性能差があるように、パワコンにも変換できる電力量について性能差があります。

では、太陽光パネルとパワコンの性能差はどのようなバランスで考えれば良いのでしょう。まず、これについて検証する上で理解しておくべきは、パネルにおける「カタログ上の発電力(理論値)」と、「実際の発電力」の差です。これは「ロス」とも呼ばれます。

例えば自動車の燃費では、実際の燃費がカタログ上の数字よりも悪くなることが普通です。これは太陽光発電においても同様で、カタログ通りの性能を発揮する設備はまず存在しないと考えておきましょう。そして、太陽光という自然の条件に影響されるパネルと比べて、外部の影響を受けにくいパワコンの方が、理論値との差は少なくなります。

その場合、カタログ値を基準にして太陽光パネルとパワコンの出力を合わせていても、実際に稼働させてみると、パワコンの能力にまだまだ余裕があるということは珍しくありません。そこで、パワコンの“余裕”を利用して、少しでも無駄なく発電させる方法が、パネルの「増設」と「過積載」です。

パネルの増設とは、文字通り「太陽光パネルを増やすこと」。パネルの過積載とは、「太陽光パネルの合計出力を、パワコンが調節可能な範囲よりも高くする」という方法です。当然ながら、パワコンの性能を超えた範囲の電力は変換されません。つまり売ることができないロスとなります。しかし、パネルの発電力が高ければ、天気が悪い日や朝夕でもパワコンの性能限界まで電気を生産することが可能です。

パネル増設に伴う費用や維持費 < パワコンを最大限働かせて得られる利益

という条件を満たす場合であれば、パネルの過積載は投資効率を上げる有効な手段と言えるでしょう。

太陽光発電の普及に従い、実はパワコンの完全稼働が投資効率の上昇に有効だというデータが増えてきました。その結果、後からパネルを増設するのでなく、最初から過積載状態で稼働を開始させようとする事業者も増えています。

ただし、パネルの過積載が投資効率の上昇に役立つのは、上記の条件が成立する場合だけです。欲張って、パネルの設置費用をかけすぎたり、必要以上にパワコンの限界を超えたロス分が増えてしまうとすれば、それはむしろ投資効率を悪化させる要因にしかなりません。

また、発電力の変更による買取価格の再調整の可能性や、パネル増設・交換に応じた新しい手続きが必要な場合もあります。個人の事業者が全てを適正に処理するのは大変なことも多いので、信頼できる業者を見つけ、連携をしっかりと強めていきましょう。

まとめ

太陽光発電投資において、降り注ぐ太陽光は「収入」そのものです。だとすれば、投資効率は「どれだけ太陽光を有効に使えるか」で決まります。そして太陽の動きを操作できない以上、機械や設置方法方式の工夫が肝要なのです。