太陽光発電投資の基礎知識 太陽光発電投資における電力自由化の影響

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太陽光発電投資における 電力自由化の影響とは

電力小売り自由化(電力自由化)は、太陽光発電投資の事業者が、自分の意思によって「電力を買い取ってくれる事業者」を選べるという制度です。

電力自由化とは?

「電力小売り自由化(電力自由化)」とは、それまで太陽光発電投資の事業者にとって、発電した電気の“販売先”はあらかじめ指定された「地域の電力会社(東京電力、関西電力など)」だけであったのに対して、“自由に販売先を選べるようになった”という制度変更のことです。

電力自由化によって選べる販売先には、従来通り地域の電力会社だけでなく、新たに電気事業へ参入した様々な企業などがあります。

電力自由化の目的と背景

電力自由化の背景には、人々の生活に必要不可欠な電気やそれに絡む事業(電力事業)に関して、特定の電力事業者だけに独占させるのでなく、新しい事業者を参入させることで市場競争の原理を反映させ、電気使用料を抑制させたいという目的があります。

また、2011年3月11日に発生した東日本大震災を教訓にして、地域の電力会社に万が一のトラブルが発生した際でも、他の企業などがそれらに代わって緊急事態の対処に当たれるようにという、リスク管理の一面も備えています。

電力自由化によって太陽光発電投資はどう変わった?

電力自由化が太陽光発電投資に与えた具体的な影響は「電気の販売価格(売電額)」に出ています。

基本的に、太陽光発電などの売電額に関しては、「再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)」が適用されています。そしてFIT法(2017年4月改正)では、発電力の規模によって年度ごとの「価格」や、その決定方法(一部入札)が設定されており、さらにその価格は「10~20年間」の範囲で“継続される”と定められています。

つまり、「最初に決まった販売価格で、10年(もしくは20年)の間ずっと電気を買い取ってもらえる」という制度です。これは高額な初期費用と長期的な稼働が必要とされる太陽光発電投資において、大きな安心材料の1つでしょう。

しかし、これは見方を変えると「最初に決まった価格でしか電気を販売することが出来なかった」ということです。そして2012年にFITがスタートして以降、買取価格は年々下がり続けています。

さて、ここで電力自由化による影響がポイントになってきます。電力自由化は、太陽光発電投資の事業者が、自分の意思で自由に「電気の売却先」を選べるという制度です。それはつまり、「より高い買取価格を設定している事業者を探せる」ということでもあります。

しばしば誤解されますが、電力自由化以降、日本のFIT法によって定められた買取価格は、「日本国内で電気を売る際の上限価格」では“ありません”。電力自由化によって、買取業者として新たに手を挙げた企業の中には、FIT法で定められている価格より高い単価で電気を買いたいと申し出ているところも多いのです。

つまり、FIT法で定められている売電額は、太陽光発電投資において電気を売却する際の“上限価格”でなく、“最低価格”であるという見方も出来るでしょう。

だとすれば、発電した電気の売却先(売電先)を再検討し、売電単価が1円でも多い事業者を見つけることは、太陽光発電投資の利回りをアップさせるチャンスを生んでくれるかも知れません。また、このようにFIT法による価格よりも高い売電単価で買い取ってくれる売電先へ変更することは、投資事業者らの間で「プレミアム売電」と通称される場合があります。

「新電力」は続々増加中

電力自由化や改正FIT法により、新しい事業者が太陽光発電投資の事業者から、独自の契約を基に電気を買い取って、またその買い取った電気を一般消費者に独自のプランで販売することが可能になりました。 そして、これら新規参入の小売電気事業者は、通称「新電力」と呼ばれています。 新電力として認可された「登録小売電気事業者」は、全国各地でどんどん増えており、その内容もガソリンスタンドなどで知られた有名企業から、全く新しいベンチャー企業まで様々です。尚、太陽光発電事業などを監督する経済産業省・資源エネルギー庁のホームページでは、認可を受けた新電力の一覧が公開されている為、自分の地域にどのような新電力が存在しているのか、確かめておくことも大切でしょう。

プレミアム売電での注意点

さて、いかにも太陽光発電投資の事業者にとって素晴らしい話でしかなさそうな電力自由化とプレミアム売電ですが、当然ながら注意しておかなければならないポイントもあります。

買取価格や買取量は事業者によって変わる

太陽光発電投資の事業者にとって、太陽光発電所の運営と電気の売却がビジネス目的であるように、新電力などの小売業者にとっても電気の買取は歴としたビジネスです。

その為、売電単価も事業者にとって利益があるからこそ定められるのであり、その価格は事業者によって異なります。また、必要とする電気の容量に制限を設けていて、それに適合しない場合は買い取りを拒否されたり、何らかの条件を提示されたりする場合もあるでしょう。

新電力が倒産する可能性

新電力には万が一の倒産リスクがあります。とは言え、電気の売電額の決定に関しては改正FIT法があり、仮に新電力が倒産してしまっても、従来の地域の電力会社へ電気を“本来の買取価格”で買ってもらうことが可能です。また、新たな売電先を選ぶことも可能です。

しかし、売電先の変更には切り替え手続きが必要で、それには数ヶ月の期間が必要になることも珍しくありません。その上、手続きに不備があれば、当然ながら売電先の変更も行われません。その為、個人の事業者で不安を感じている人は、電力事業について詳しい専門業者へ委託することも1つの方法でしょう。

ただし、お願いしようとした専門業者までが倒産してしまっては笑い話にもなりません。だからこそ、太陽光発電投資を始める際は、最初からきちんと信頼して任せることができ、疑問などについても丁寧に相談に乗ってくれる業者を確保しておくことが肝要です。

売電料金の支払いペースが変わる

新電力との契約によっては、売電額の支払いが1ヶ月ごとでなく、3ヶ月ごとにまとめて、という場合もあります。すると、最終的に支払ってくれる金額は同じだとしても、初期費用をローンなどでまかなっている場合、金利を含めた毎月の返済分を事業者が立て替えておかなければならなくなる可能性もあるでしょう。

万が一、返済金を支払えない状況に陥った場合、事業継続にとって致命的な支障を来す恐れも0でない為、契約内容を基にしたお金の流れ(キャッシュフロー)を正確に把握しておくことが欠かせません。

まとめ

電力自由化は太陽光発電投資にとって魅力的な制度です。しかしだからこそ悪徳業者などが参入してくるリスクもあります。まずは自らが正しい知識を得て、さらに信頼できる業者との関係を強化しておくことが大切です。