太陽光発電投資のために物件を選ぶとき、どうしてもシミュレーション値に目が行きがちです。スペックを判断するのにもっともわかりやすいポイントではあるのですが、併せてその物件の周辺環境もチェックしておかないと、後々想定通りの収益を得られない可能性も。
とくに雑草対策については、ぜひチェックしておきたいところです。というのも、雑草対策のやり方によって、長期的な収益性が大きく変わってくるケースが少なくないためです。
なぜ雑草が太陽光発電投資の収益に影響するのかというと、茂った葉が太陽光パネルに掛かり、影を落とすためです。一見ささいなことに思えますが、たとえ小さな影でも、発電量はかなり下がってしまいます。
また、絡みついた雑草によりケーブルがショートして火災に発展したり、成長しすぎた雑草の重さで分譲地全体を囲うフェンスが倒壊してしまったり、雑草対策を怠ったことで大きな損害を被ってしまったケースは少なからず存在します。
こうしたリスクを避けるためにも、購入する段階で、業者にどのような雑草対策を行っているのかを確認することをおすすめします。
設備周辺はもちろん、分譲地を囲うフェンスについても、きっちり対策を施している業者を選ぶとよいでしょう。
もっともオーソドックスな雑草対策です。管理業者(または管理業者から委託された業者)が定期的に草刈りを行い、雑草の生長による害を予防します。
低コストで済みますが、草刈りに時に配線を傷つけてしまうという可能性もゼロではありません。
こちらも定番の雑草対策です。
草刈りと同じように、定期的に業者に除草剤を撒いてもらいます。
作業効率はよいのですが、雑草が大きく成長してしまうと除草しきれない可能性があります。
また、除草剤は薬剤であるため、周辺の土地にきちんと配慮して作業しないと、後々トラブルにつながるリスクも考えられます。
砕石を敷き詰めて雑草を予防します。
見た目は美しいのですが、年月により砕石が土に埋まってくると、その予防効果は十分に発揮されず、雑草の拡大を許してしまう可能性もあります。
土地を防草シートで覆い、雑草を予防します。
長期的に雑草を防ぐことができるのはメリットですが、一方で長期的に効果が見込めるもの商品はコストが高いというデメリットも。
耐用年数とコストのバランスをしっかり見極めてアイテム選びをする必要があります。
設備全体をコンクリートで舗装して雑草を予防します。
コストは掛かりますが、確実性の高い方法です。
ただ、デメリットとして、照り返しにより気温が高くなりすぎてしまう可能性が考えられます。
気温が高くなりすぎると太陽光パネルの発電効率が落ちてしまいますので、事前の検証が大切です。
どの雑草対策を採用しているにせよ、これをやっておけば確実! と言い切れるわけではありません。いずれの方法にも一長一短があり、ケースバイケースでどういった対策を採るか考えていく必要があります。
また、たんに対策を施すだけではなく、定期的な見回りを行うというのも大切なポイント。業者を選ぶときは、不測の事態に備えて、2重・3重の予防策を考えているかどうかをチェックするとよいでしょう。