【特集】あなたの老後資金の蓄えは万全? 財形貯蓄年金とはどんなものなのか

会社員の特権、財形貯蓄年金

老後の資金を蓄える方法はいくつかありますが、中でも会社員が採れる選択肢としては王道の、財形貯蓄年金について解説しています。
利用する条件やメリット、解約時に気を付けたいペナルティーについてなど、基本的な情報をなるべくわかりやすくまとめてみました。

財形貯蓄年金とは

財形貯蓄年金とは、会社員が老後資金を蓄えるための積立制度です。給与から天引きという形で強制的に積み立てられるので、貯蓄しようと強い意志を持たなくとも、半自動的に老後の備えができるというわけです。
加入条件をクリアする必要があったり、1度契約したら短期間での解約はできなかったり、人によっては魅力に感じない部分もあるかもしれませんが、場合によっては高い金利が見込めますし、税制面の優遇措置もあります。自分でたんに貯蓄するよりも、効率的にお金を増やすことができるはずです。

要件

財形貯蓄年金は会社員が利用できる制度ですが、会社員ならば全員利用できるかというとそうではありません。
まず前提として、勤務している会社が、金融機関などと提携して財形貯蓄制度を導入している必要があります。
その上で、「55歳未満の勤労者」「ほかに財形貯蓄年金を契約していない」「積立期間は最低5年以上」「年金の支払いは60歳以上で5年以上にわたり受け取る」「給与天引きの形で預け入れる」といった要件をクリアする必要があります。

対象商品

財形年金貯蓄の対象となる金融商品は、勤務先の会社が提携している金融機関が取り扱っているものに限られます。そのため、自身が何を選べるかというのはケースバイケースで変わってきます。 ただ、一般的には以下のような金融商品を利用するのが一般的です。

  • 定期預金
  • 合同運用信託
  • 有価証券
  • 生命保険
  • 生命共済
  • 損害保険
  • 郵便年金
  • 投資信託
  • 個人向け国債

財形年金貯蓄の対象商品の中には、元本が保証されていないものも含まれています。利用の際は、リスクとリターンをしっかり見極めながら、慎重に検討されることをおすすめします。

非課税措置

財形年金貯蓄には、税制面のメリットがあります。それは、元利の合計が550万円以下(※郵便貯金・生命保険・損害保険の保険料・生命共済の共済掛け金・簡易生命保険の保険料は385万円以下)であれば、利子等が非課税となることです。
もし550万円を超えてしまった場合は、通常通り利子に20%が課税されることとなりますが、積立自体は続けることが可能となっています。
ただ、これは貯蓄型商品に限った場合で、保険型商品の場合は上限である385万円以上の払い込みはできない形となっています。

解約時のペナルティー

財形年金貯蓄を利用する場合に注意したいのが、解約についてです。財形年金貯蓄はその名の通り年金のために積み立てるものですから、もしそれ以外の目的で解約してしまうと、過去5年まで遡って収益に課税されます。
財形年金貯蓄の大きなメリットである税制の優遇が受けられなくなってしまいますので、年金以外の目的には使えない旨、予め理解されておくとよいでしょう。

必要書類

財形年金貯蓄を利用するための必要書類は多くありません。基本的に必要とされるのは「財産形成非課税年金貯蓄申込書」のみです。これを預け入れの初日までに勤務先の会社や会社と提携している金融機関などを経由して税務署長に提出すれば手続きは完了です。
ちなみに、積立期間が終了した後は、最終積立日の2か月後の応当日までに「財産形成年金貯蓄の非課税適用確認申告書」を提出することとなります。これを提出することで、退職後に年金支払いが終了するまで非課税が継続されます。

転職時には

財形年金貯蓄を利用している人が転職した場合、前職を辞めてから2年以内に転職先の会社を経由して申し込みすれば、そのままの契約内容で利用し続けることができます。
もちろん、新しく入社した会社が前職と同じ金融機関と提携している場合に限られますが、もしそうでない場合でも、前職で契約していた内容をベースにした契約を新規で結ぶことが可能となっています。

会社に制度がなければ、もちろん使えない

財形年金貯蓄は老後資金対策を考える会社員にとって嬉しい制度ですが、そもそも会社が制度を導入していないと利用できないというのがネックです。
ただ、最近は老後資金を準備するための選択肢は無数にあります。もし財形年金貯蓄を利用できないときは、別の制度や投資商材の利用を検討されてみるとよいでしょう。